じじい大学生の日常

実際は20代ですが趣味思想はじじいですね。酒や料理ネタメインですかね。あとは見たもの聞いたもの、考え事などについて書いていきます。

読書感想『声優魂』

今週のお題「最近おもしろかった本」

「声優だけはやめておけ」

いや、声優になる気はないんですけどね。

こんばんは。お酒を飲みながらブログを書いています。徒然なるままに。

アニメも大好きで、声優も意外と好きです。

好きと言ってもきらびやかなアイドル声優とかではなく、大御所の方なんですけどね。

そんな中でも大塚さんはとりわけ大好きです。

あの渋い声を聞いたのはいつだろう。中学くらいかな。「メタルギアソリッド3」で初めてしっかり把握しました。今まで聞いたことあったけど、きちんと把握したのはその頃。

そこからガンダム攻殻機動隊ニコラス・ケイジの吹き替えetc...といろいろな作品で拝聴。今の今まで大好きです。作品も好きですが、大塚さんあっての感動です。

 

そんなこんな思っているうちにあの大塚さんが本を書いた。これは買わずにはいられない。はてブでも記事が上がっていましたね。何番煎じなのやらですが、思ったことを書きたい衝動がなかなかなので簡単に。内容というよりも、そこから考えたことをつらつらと書き連ねていきます

 

 

 

この本は大塚さんの声優としての気概、生き様を感じさせてくれます。声優業界でやっていくのには生半可な気持ちでは無理だぞ、というのがひしひしと。

大塚さんのライフヒストリーを自身が書いたというのにはファンとしては宝ですね。

 

今の新人に対する苦言というか、産業自体に対する苦言というのが興味深かったです。

ACG(アニメ、コミック、ゲーム)がクールジャパンともてはやされて、国内外で評価されています。しかし、それに関わる人々の現状に難ありという感じですよね。最近では制作に携わる人々の賃金が問題としてニュースになるくらいですし。

 

なぜ声優に?

声優志望の人が増えましたよね。ですが人気声優、スタッフスクロールで流れるのは良く知られた人ばかり。完全にエースは決まっています。いくらACGが増えたと言っても、枠は限られているようです。消費者側ではだめなのかしら?

人気者になりたいのならやめておけ、考え直せ、というのが大塚さんの主張。確かにそう思う。アイドルとか芸能人とかに近い存在だと思うけど、敷居が低い雰囲気はかもし出されていますよね。アイドル養成所よりも声優養成所の方が専門学校として多い気もしますし。なんでだろう。なめてんのかな。声だけで演じる分難しいと思うのですが。

意外と舞台やってた人とかも多いですよね。大塚さんもその一人。あとは誰だろう、小野大輔さんとかかな。うろ覚えです。

演じたいという自分の熱意よりも、アニメへの憧れといった方がいいのかな。そういった意味では自分は作品に詳しいし、気持の入り方も分かる。そういった人たちが声優を目指してるんじゃないかなとか考えてます。それで飯を食っていこうと思ってる人は少ない気がしますね。趣味を仕事にとは言ったものの、門の狭さというか、現実を考えていない気もする。夢があることは良いことなのだけれども。

自分は滑舌が悪くて、そっちの道には向いてないのを自覚しているので、何とも傍からな発言ですが。

本当に頑張っている方は応援したいです。もちろん。友だちにも声優を目指しているやつがいるので。頑張って!

産業に難あり

こっちがメイン。本の中で大塚さんは若者が業界の大人に食い物にされている的な記述がありました。確かにそう思う。専門学校に入って大成する人って調べるまでもなく少ないですよね。専門学校は潤いますが、そこを出た人たちで、成功しなかった人たちはどうなるのだろう?仕事のスキルがない気しかしない。細々とチョイ役をやってバイト代で食いつないでいくのか。はたまたブルーカラーや学歴が関係ないブラック企業に入っていくのかすごく気になる。

若者たちに夢を見させて、成功すれば学校はそれをPRできて、だめだったらはいさよならー。システムとしては当たり前なのだけれども、腑に落ちないですね。

声優なら個人勝負なので割と自己責任論でも丸め込めるのだけれども、制作業界の賃金に関してもちょっと言及。この前なにかの調査でアニメ制作業者の平均賃金がとても低いというのが話題になっていましたね。それ自体がこの産業の危うさを物語っています。我々はそのおかげで様々なコンテンツを享受できているのですが。飲食業といい、日本の産業はきついものが多いですね。人々に身近な産業ほど低賃金長時間労働を強いられている。

ACGはあくまでも娯楽であるから、飲食などのブラック企業などよりも注目度が低かったのでしょう。やりがいもありそうですし。やりがい搾取とは言ったものです。

 

そこに関する考えも大塚さんにはあったのではないでしょうか。そう信じたいですね。

 

これは声優志望だけに向けたものではない

この本は「生き方」に関してとても大切だとおもいました。小並感極まりない記述でボキャ貧度が顕著ですね。「自分が本当にやりたいことを見つめ直せ」、というのは刺さりました。就活はもう少し先ですが、いやはや進路を考えるとなるとことポイントは無視できない。どこに行っても覚悟は必要ですし、理不尽な世の中といっては中二病全開なのですが、そういったものに振り回されるのは当たり前だと思っています。嫌になっちゃうよまったく。そんな中でよりマシに生きていくのには腹くくって全力で、ってのが大塚さんのメッセージだと思ってます。焚き付けられましたね。

 

 

そんな感じでつらつらと書き連ねてみました。ここまで読んでくれた酔狂な方が何人いてくれるのやら。本当にありがとうございました。

 

次回はフランクで面白い記事が書ければな、って思います。

 

では、良い日々を(ウイスキーを片手に)